婚約指輪がもっとも注目されるのはプロポーズや婚約期間ですが、もちろん「プロポーズの品」でも「婚約期間だけのもの」でもなく、その後身につけてもいいものです。しかし実際には結婚して年月が経つとケースにしまい込んだままというご家庭がほとんどなのだとか。
そこで、このコラムのために、結婚して5年以上の奥様たちに「婚約指輪のその後」についてお聞きしてみました。回答に共通したのは、結婚後にもたらす「意外な効果」と、新しく生まれる価値。一般的に知られているものも含めて、婚約指輪がどのような「未来」をたどっているのか、分析してみましょう。
婚約指輪の未来 目次
- 大切なものだからしまっておく
- 「身につける日」という特別感
- 記念日としての価値の奥行き
大切なものだからしまっておく
普段使わない理由は「大切だから(傷つけ失くしてしまうのが心配)」というのが一番多いようです。ケースにしまっておくことは、もったいなくもありますが、一方で「毎朝ケースを開けて見ている」という独特の回答も。毎日ではなくても「ケンカをしたときに」など、初心にかえり励みにするおまもりのような存在にしている奥様も多いようです。
「身につける日」という特別感
どのようなときに身につけているか伺ったところ、結婚式などのフォーマルな場や夫婦で出かけるとき、コンサートなど、「特別な日を選んでいる」という回答が大多数でした。服や持ち物を選ぶのと同じようでありながら、実はそこに他のパーツとは異なる「なにか」があるように感じました。日常が少しアップグレードされるような、あるいは、心がより潤うような、「明日はこれをつけて行くんだ」というウキウキ感があるようですね。
記念品としての価値の奥行き
結婚から年月が経ち、家族の歴史を重ねていくと素敵な思い出も大切な記念日も増える一方で、結婚前のことに静かに思いをはせることなど、なかなかないというご夫婦がほとんどのようです。
結婚式のビデオや写真もありますけど、なかなか引っ張り出して見ないですからねぇ~(笑)
結婚する前の写真も捨ててはいないはずだけど……
というのも至極リアリティーのあるご意見。しかし、伺ったところ「婚約指輪を見ると、思い出す」という奥様の多いこと!ご夫婦の歴史をゼロ地点からともに歩んでいる指輪にしかないパワーがあるのではないでしょうか。
やっぱり婚約指輪って素敵!
日頃から、指輪を買うカップルから相談を受けたり、仕事以外でも指輪に関する話題に触れたりしているほうだと思いますが、今回改めて、婚約指輪の意義について「いいものだな!」と強く感じることができました。「親や親世代の人たちが見て、想像以上に喜んでくれた」「予算は無理せず、でも記念の物としてもらっておいた方がいいと思う」など、もらった人だからこそ言える力強いメッセージをいただきました。これから選ぶカップルにも、こんな指輪との未来が待っているなら素敵だなと思いました。